こいのぼり ぐんぐん こどもの日!(後半)


 そのとき たつやは おもいだしました。
「そうだ! たしか ショウブや ヨモギのはっぱが きずを なおしてくれるって ほんに かいてあったぞ」
 たつやは、ショウブと ヨモギを むちゅうで さがしはじめました。

「あった! あったぞ! ショウブもヨモギもみつけたぞ!」
 たつやは いそいで アオのところに もどりました。
ヨモギのはっぱを もんで、きずぐちにあて、ショウブのはっぱを まくらにしてあげると アオは、みるみる げんきになりました。
 「ありがとう たつや!
きみが たすけてくれた おかげで げんきになったよ」
「アオくん、きみがあきらめなかったから ぼくも がんばれたんだよ!」

「よし、もういっかい いくぞ!」
「がんばれ!」
「うおおお~~!!」
 アオが ぐんぐん のぼっていくと たきのうえで おおきなひかりが みえました。

「りゅうだ! アオくん、とうとう りゅうになったんだね! わぁ、まぶしいっ!」

「ありがとう! ぼくが りゅうになれたように たつやも きっと げんきな からだになるよ」
とおくで、アオのこえがきこえました。



きがつくと、たつやは いつものように ベッドのうえで ねていました。
「あれ? あれれ? ふしぎだな、なんだか からだが かるいぞ!」
たつやは、あしを ぴょんぴょん させてみました。

「わーい! アオくんが いったとおりだ! げんきになったぞ!」
たつやは パジャマのまま そとに とびだしました。
「たつや どうしたの? そんなにはしってだいじょうぶなの?」
おかあさんはびっくり!
そらを みあげると、こいのぼりが いつものように およいでいます。

「アオくん! きみのおかげで ぼく、げんきになったよ!ありがとう!」
たつやが そういうと、アオが にっこり わらったように みえました。


おしまい