こいのぼり ぐんぐん こどもの日!(前半)

こどもの日企画第3弾。
『こどもの日の会』に向けて担当の先生方がみんなに聞かせようと用意してくれていた絵本があります。ご紹介します。ぜひ、お家で読み聞かせてあげてください。








『 こいのぼり ぐんぐん こどもの日!』

ますだゆうこ:作
たちもとみちこ:絵


 さわやかな さつきばれのひ。
きもちのいい かぜが ふいています。
「ああ ぼくも そとで あそびたいなぁ」
たつやが ぽつりと つぶやきました。

「そうね、たつやも はやく げんきになると いいわね。」
おかあさんが いいました。
たつやは びょうきがちで なかなか そとで あそべません。
まどの そとでは、こいのぼりが げんきに そらを およいでいます。

 「ねぇ こいのぼりくん、ぼくも きみのように そらを およいでみたいよ」

すると、こいのぼりが ちかづいて こういいました。
「だいじょうぶ、およげるよ!」
たつやは びっくり!
「さぁ、ぼくのせなかに のって!」
 「ええ? いいの?」
たつやは おそるおそる、こいのぼりのせなかに のりました。
「いくぞ~!」
こいのぼりは かぜにのって そらたかく まいあがりました。
「わぁ、すごい!」
たつやは うれしくて しかたがありません。

「ぼくは、こいのぼりの アオ! よろしくね」
「ぼくは、たつや。ねぇ、どこにいくの?」
「これから たきのぼりに いくのさ」
「たきのぼり?」
「 たきを のぼって りゅうになるんだよ」
 「まずは、はらごしらえだ!」
いつのまにか、ふたりは くものうえにいました。
アオは くもの かしわもちを むしゃむしゃ たべはじめました。
たつやも たべてみると……
「わぁ おいしい!」
「これで ちからをつけて りっぱな りゅうになるぞ!」



ふたりは やまのなかの おおきな たきつぼまで やってきました。
どどどどどっ~~!!



 「たきつぼから いっきに うえに のぼれば、りゅうに なれるんだ。よーし!いくぞー!」
アオはいさましく たきのなかに はいっていきました。
 アオは、なんかいも なんかいも たきのなかに はいっては、つきおとされ、それでも あきらめません。
それをみて、たつやは むねが あつくなりました。
「アオくん、すごいや」
 「あああ~~!!」
あとすこし、というところで はげしいみずが アオを いっきに たきつぼまで つきおとしました。
 「あおくん!」
アオは きずだらけになり、ぐったりと いわばに たおれてしましました。
「どうしよう…、だれか たすけをよばなきゃ。だれか~ たすけてください~!」

でもだれもこたえてくれません。







アオはいったいどうなるのでしょうか?
明日をお楽しみに。